セレブと聞くと、華やかで悩みとは無縁の世界に生きているような印象を受ける。しかし、そんなスターたちも、ときには思いがけない失敗をしたり、気まずい場面に遭遇したりする。完璧に見える人であっても、日常のちょっとした失態から逃れられない。そんな瞬間を見ると、遠い存在だった有名人が、私たちと同じように戸惑い、恥ずかしい思いをする人間なのだと感じられる。
もっとも、一般の人と違って、セレブの失敗はカメラに記録され、瞬く間に世界中へ広まってしまう。映像が何度も再生されたり、ミームとして拡散されたりすることも珍しくない。一方で、こうした出来事がきっかけとなり、スターの人間味が伝わって親近感が増す場合もある。生放送でのハプニングから、思わず目をそらしたくなる勘違いまで、カメラが捉えた忘れがたい瞬間を振り返ってみよう。
エマ・チェンバレンとジャック・ハーロウの気まずい別れ際
2022年のメットガラで、ファッション誌『Vogue』のレッドカーペット取材を担当していたインフルエンサーのエマ・チェンバレンは、ラッパーのジャック・ハーロウと会話を交わした。取材が終わり、ハーロウが別れ際に愛情を込めた軽い挨拶をすると、チェンバレンも同じように返した。ところが、彼が立ち去った直後、彼女はカメラに向かって目を大きく見開き、何が起きたのか自分でも理解できないといった表情を浮かべ、思わず笑い出した。

この短いやり取りはたちまち話題になった。後日、ハーロウは『The Tonight Show』で、出来事の受け止め方は見る人に委ねたいという趣旨の説明をした。また、誰にでも同じような別れの挨拶をするわけではなく、相手に好意を持っている場合に限ると冗談交じりに語った。一方、チェンバレンも同番組で当時を振り返り、取材中は深く考えず、反射的に反応していたのだと明かした。何気ない一言を口にしたあと、自分の言動に驚いてしまう経験は、誰にでもあるものだ。
